第4部:「破局噴火」のリスク管理 13:25-13:40 高橋正樹(日本大学):大規模カルデラ噴火のリスクと予測可能性
日本列島で超巨大噴火は、ピナツボなどと比べても規模は大きい。超巨大噴火。100立方キロにネーミングした。 カルデラ周辺は直接的な被害に被る。姶良カルデラの超巨大噴火は450立方キロという大きなモノ。関東地方に10センチ以上。かなり離れたところに出てくる。最初は丹沢で発見されて南九州で発見されたと信じてもらえなかった。圧縮される前は当時は倍ぐらいあった。 もっと大きいのは、阿蘇の4火山灰、8−9万年前、網走に15センチ以上つもっている。日本全体が30センチ以上に覆われている。 鬼界カルデラのアカホヤ=6300年前はもう少し小さいが、大阪付近で20センチ。縄文のような原始的な生活なら大丈夫だろうが。 九州独自の文化が西日本にあったが、噴火後は東日本か朝鮮半島の文化が入ってきて、西日本全体がかなり壊滅的な影響を受けたのだろう。 超巨大噴火は、通常考える防災の範疇を超えている。多の地域からの援助が前提になるが、この災害は戦場。根本的な危機管理ではないか。めったにおきないので、ふつうは考えないが、行政マンや政治家などは考えておかないと。ここまでくると、自然災害とは言えないのではないか。 前兆現象は不明な点が多い。過去にあった中南部九州か北海道以外の場所で起きる可能性は低いだろう。 超巨大噴火の間隔は数万年から数十万年、静かにしているところほど危ないだろう。火口配列は直線上だが、巨大噴火は分散や環状にできる。 経過時間の長さでマグマの蓄積時間、火口配列は地下に巨大マグマだまりがあるか、 独断と偏見で、阿多カルデラとくっちゃろカルデラが危険度が高い。前回から時間がたって周期に入っている。くっちゃろはリング上に噴火している。やや低いのが姶良、鬼界、低いのが阿蘇と支笏。 加久藤は、霧島は変な分布をしていてたくさんな火山がある。 洞爺カルデラも有珠が噴火したが、大規模からは時間がたっている。 地震波速度構造で速度が遅いところにマグマがあるとみえる。
伊藤 噴出物の総量、100億立方キロ、富士山の総量が400−500立方キロ、阿蘇は富士山本体の1.5は出たと言うこと。
13:40-13:55 早川由紀夫(群馬大学):現代都市への破局噴火リスクの評価 98年の学会でしたことがある。新聞記事になって、大きく出るはずだったがもっと他の先生の意見が必要と、4段にとどまった。富士山で2400年前に山が崩れたようなことがあれば10万人の人が一気に死ぬというようなことも書いた。 町田さんは87年ごろから書いている。百年、千年、万年後の日本の自然と人類という本に書いた図。日本列島のどこでいつは局噴火が起きたか。書く火山で数万年起きに起きており、日本中で見ると1万年に1度起きている。 11万年間のリストアップをし、破局噴火=マグマが100億立方キロのものが1万年間隔で起きる。 185年前にインドネシアで起きた。バヌアツで500年ちょっと前に置き、10世紀に白頭山で。世界だと1000年に1度ぐらいの割合で起きている。 日本の都市をかつて襲った火砕流。どうなるか。鬼界カルデラは7300年前に起きたが、現在20万人が住んでいる。榛名山だと30万人、姶良は300万人、阿蘇は1000万人を超える。 特徴的なのは全部死ぬこと。神戸の地震は不平等な災害、火砕流は非常に平等。地震で死なないためには投資すればいい。倒れないようなところに住んでいればいいが、火砕流はどんな豊かな人もなくなる。 「何となく、死んでもらいますという数字でいい気持ちがしない」という。一般国民はあまりうれしくない。知った者は説明責任があり、乗り越える壁が現状にはある。 静岡で東海地震がおそれられているときの戯れ歌がある。国民は割と強い。 まず、リスクを認知する。このシンポジウムもそうだが。専門家がやるべき事を書いている。そして、リスクアセスメントをする。最後にリスクマネジメントをする。対策をするか、それともしないか。住むには対策などはできないが、国としてどうするか。 箱根から5万年前の噴出物は横浜郊外まで達したという実績マップも作っている。榛名山、浅間山の実績マップ。30−60万年の火砕流が席巻している。
13:55-14:10 吉川肇子(慶応大学):低頻度大規模災害のリスクをどう伝えるか 小山さんからいただいたお題を、心理学の立場からお話しできるといいが、答えは持っていない。どういう事を考えておかねばならないのか、お話ししたい。 読んで問題としてありそうなことは二つ。全員死ぬならどうしようもないのではあるが、市民の立場で何かできることは、備えや心がけはできるかもしれないが。防災意識、災害意識を高めるのはとても容易ではない。破局噴火は1万年に1度、これも災害研究では20数年に1度は人々の防災意識を持たせるが、100年に1度は難しく、さらに1万年に1度は難しいのではないか。 20何年に1度は、親がこどもに伝えていけるぐらいなのかなと。現実的には、非現実的な楽観主義。人々は災害のこと、リスク全般を甘く見る傾向が知られている。 いろんな病気や災害で人はなくなるが、私は大丈夫、去年も大丈夫だったから大丈夫ということ。 避難の指示があって避難するか。避難しない人が多いのは過去の事例で知られている。財産を気にして動かないとか、公共の避難所がよくないとか、どう避難していいか分からないとか。連絡が届かない人は気が付かない。 人間が災害に当たってどう行動するか。映画やテレビ、フィクションだと、人々が走って右往左往するという絵柄はあるが、短期的にはあるだろうが、現実にはパニック的なことはあまり起こらないと知られるようになってきた。災害が起こることをどう伝えるか、以下に人々に意識を高めてもらうかが重要。いうと人々が過剰に反応するのでは、パニックをおそれて、控えめに言うとか、出さないというのではなく、心理学的には大変とは考えず、避難しないし、右往左往もしない像のほうがありそう。 起こらないと書いたが、3つの条件=本当に危ない・我が事だと思う、速く逃げないとそのルートがダメになるというルートが限られる、情報がないの3つ。この条件がそろうのは滅多にない。 パニックを前提にしない情報提供を考えた包囲委というのが私の提案。 88年に災害情報をどう伝えるか、世界的なWSがあったときに、課題として災害意識をどう高めるか、備えてもらうためにどうしたらいいか、空振りをしないためには、どうしたら刑法を信頼してもらえるか、避難をしてもらえるか、日常に緊急計画をどう巻き込むか、情報を出すか控えるか、組織間の調整をどうするか、解決しなければいけないと言っているが、15年たっても前進はしてもまともな答えは出ていない。 練習してできないことはない。考えていないことはできない。まさかのことには火事場の馬鹿力が出るわけではない、緊張したときには普段やっていることをやってしまう。ふさわしくないことをしてしまう。呆然とテレビの前に座ってしまうのではないか。 死都日本では、ここがちょっと現実的でないと思ったのは、首相があらかじめ練られた戦略にてきぱき指示をするが、実際には過去の事例は組織間調整がうまくいっていない。行政担当の部局、警察、消防などが出てくる。そんなに戦略がうまくいくかどうか。多くの人が関わることで、愚かな決定をすることも知られている。 ここでは、集権されてうまくいっているが、日常的にはそういう組織ではない。それで対応がうまくいくか、フィクションに感じた。
伊藤 吉川さんの話で、組織間調整が話題になったが渋谷さん、よろしくお願いします。
14:10-14:25 渋谷和久(内閣府防災担当):国はどう対応するか 私からお願いして是非出たい。静間というヤクニン、非常にかっこういい。誰もが振り返るはっとする美男子。つい力を込めて読んでしまった。大変スマートで、かっこいい。ぜひ映画化するときには私も候補者の一人にと申し上げたら、シンポジウムに出た。大変怖い話を延々と聞かされ、どう国が対応するかと言われても。 すげえなあと思ったのが去年の11月、着々と手を打っているのかというと。低頻度大規模災害に集中的に議論するのが珍しいわけで、そういう問題意識を含めて幅広く検討したい。静間ならどうするかと考えてスライドを作った。 46年に災救法、59年に災対法など、災害に応じて法的な対応をしてきた。国土保全が国、いざというときには市町村が応急対応。市町村が一義的という法律なので、基本的に想定していない。いっぱい災害対応の法律がある。トータルに束ねている災対法には戦略は書いていない。 教訓その1は、亡くなった人の大半は圧死。ほとんどが即死。耐震化に力を入れているが、1月に内閣府調査で小中学校や公共建築物でも疑問があるのが半分を超えている。戦略的に進めて行かねばならない。 教訓その2は、的確な情報が上がってこないので、官邸でNHKをみていた。一番変わったのは国の緊急対応。私もPBを持っていて、当番の人は30分以内に危機管理センターに駆けつける。官邸近くの宿舎にいてシャワーを浴びているとどうするかと、緊張感を持って暮らしている。 一応、緊急災対本部、非常災害対策本部を立ち上げることになっている。 作者から、危機管理センターの質問があったが、写真は見せてはいけないのでイメージ図。マルチスクリーンの前に幹部が並ぶ、自衛隊が生の映像を30分以内に流す、大規模地震は被害想定を出す。震災以降変わった点。緊急参集チームなので、お父さんの家に遊びに行くというと渋谷けがき機ではないかと心配される。消防、警察のチーム、自衛隊の自主派遣の明確化、DISの整備、拠点病院の整備もできている。 教訓の3は、層配意ながら、ほとんどの人が隣近所の人に助けてもらっている。公的な人に助けてもらったのは2割で、生存率も低い。隣近所が大事というのが大きな教訓。中防で防災協働社会、行政だけでなく、住民、企業、NPO全員参加型の防災対策をと。 国土保全事業、警戒宣言と応急対応という運用、必ず来る大規模災害には、ただ予知をして応急対応をするだけでなく、被害想定をきちんと講評し、予防から応急、復旧まで含めた国家戦略を作る。初めて国家として戦略を出す。昨年から専門調査会でデータ公表をしている。 今週の後半には東海地震の大綱をだす。 今まで何もしてこなかったか。ミティゲーションはしてきた。堤防の整備=1400人、崖崩れ対策=400人、耐震化=2700人、ものすごくお金を替えても何十万人は難しい。東海地震ですら、先ほどのようなオーダー。死都日本は破局的な災害には、施策の組み合わせではなく、グランドデザインが必要。国は短期的な説明が必要。1万年に1度だと財務省がどういうか。防災という枠を超え、菅原首相がかっこよう悔いっていること。防災という枠にこだわらず、国土作り、社会システム作りという話だろう。日本軍、なぜまけたか、グランドデザインがなく、属人的、成果より動機を重視している等々、耳の痛いことばかり。防災行政にもグランドデザインを持ってと統合戦略を持つべき。1万年に1度の災害から明日起こる災害まで。 治療だけでなく、日頃からの病気にまけない体作りが必要。健康のためにだけでは長続きしない。健康のためには死んでもいいと、サプリメントを飲む人もいるようだが。 非常時だけを目的だと難しい。日頃やっていること、防災行動と意識せずにやっていることを。社会が企業の取り組み、地域の取り組みを美談としてではなく評価する。 防災と呼ばない防災、誌上の力を借りた社会システムが災害に強くなる社会、過去の教訓をきちんと伝承していく。この3つのプロジェクトを国が考えていく。 二宮尊徳の大農は草をみずして草を刈るという。私どもは中農に来ているところとおもうが、大脳に近づいていきたい。
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